CASE STUDY

NANOFUN CREATIVE JOURNAL

#011

事例紹介

展示を「見る」から「参加して学ぶ」体験へ。インタラクティブゲーム制作[三鷹市みたかえる]

子どもたちの主体的な学びを促すインタラクティブ体験

展示を「見る」から「参加して学ぶ」体験へ。インタラクティブゲーム制作[三鷹市みたかえる]

>>01

三鷹歴史文化財展示室「みたかえる」とは

三鷹歴史文化財展示室「みたかえる」は、三鷹市教育センター内にある市営の無料展示室です。

旧石器時代から近代までの発掘出土品やジオラマ、プロジェクションマッピングを通じて、三鷹の歴史と人々の暮らしを分かりやすく学ぶことができます。

市全体を博物館に見立てる「三鷹まるごと博物館」の拠点施設の一つでもあります。

>>02

インタラクティブゲーム制作の経緯

展示を「見る」だけでは、子どもたちが歴史・文化財に興味を持つきっかけとしては限りがあります。

そこで、子どもたち自身が楽しみながら参加し、三鷹の歴史や文化財を身近に感じられる体験として、インタラクティブゲームの制作をすることとなりました。

制作にあたっては、以下の2点を重視しました。

  • 「展示を見る」体験から「参加して学ぶ」体験への拡張
  • 三鷹の歴史・文化財に対する子どもたちの主体的な興味・関心の向上

これにより、子どもたち自身が楽しみながら歴史・文化財に触れ、興味を深めていくことのできる、新たな展示体験を実現しました。

>>03

「遊びながら学ぶ」を実現する3つの体験

本コンテンツでは、子どもたちが三鷹の歴史・文化財に自然と興味を持てるよう、「タイムスリップ写真」「クイズ」「なりきり撮影」の3つの遊びを取り入れました。

単に歴史や文化財の情報を表示するのではなく、実際に手を動かし、遊びながら体験することで、楽しさの中から自然と知識に触れられる構成としています。

❚ タイムスリップ写真を撮る

三鷹のかつての名所を舞台に、昔のモノクロ写真の中へ自分が入り込んだような合成写真を撮影できます。

「昔の風景に入り込む」という疑似タイムスリップ体験を通して、現在の三鷹と過去の三鷹をつなぎ、歴史への興味を持つきっかけをつくります。

❚ クイズにチャレンジ

三鷹市の文化財に関する3択クイズに挑戦できます。

全3問で、簡単な問題から難しい問題まで段階的に出題。制限時間内に早く正解するほど高得点となり、スコアを競いながら文化財について学べる仕組みです。

❚ 古墳時代人になる

古墳時代の世界観を背景に、当時の人々になりきって写真を撮影できるコンテンツです。

6つの撮影スポットから好きな背景を選び、記念写真を撮影できます。歴史上の人物や時代を身近に感じられる、子ども向けならではの体験を目指しました。

>>04

「もう一度やりたい」を生むゲーム設計

本コンテンツでは、1回遊んで終わるのではなく、何度も挑戦したくなる仕掛けも取り入れています。

クイズでは得点やランキングを設け、正解数だけでなく回答までの速さも評価。
より高いスコアを目指して繰り返し挑戦できるようにしました。

また、写真撮影のコンテンツでは背景を選べるようにすることで、1回目とは異なる楽しみ方ができる設計としています。

「次はもっと高得点を取りたい」「別の写真も撮ってみたい」という気持ちを生み出すことで、展示室内での回遊や再体験につなげています。

歴史を「自分ごと」として楽しむ展示体験へ

今回のインタラクティブゲームでは、歴史・文化財について一方的に情報を伝えるのではなく、子どもたち自身が遊びながら発見し、興味を深めていくことを大切にしました。

「見る」「知る」だけだった展示に、「遊ぶ」「体験する」という要素を加えることで、三鷹の歴史や文化財をより身近に感じられる展示体験を実現しています。

今後も、展示をきっかけに子どもたちが三鷹の歴史・文化財に興味を持ち、実際に現地を訪れたり、さらに調べたりするような、次の行動につながる体験を目指します。

制作チームが大切にしたこと

― 「学ばせる」ではなく、「遊んでいたら自然と知っている」体験へ ―

今回の制作で大切にしたのは、歴史や文化財の知識を一方的に伝えることではありませんでした。

子どもたちが「勉強しなければ」と構えるのではなく、写真を撮ったり、クイズに挑戦したり、好きな背景を選んだりする中で、自然と三鷹の歴史や文化財に触れられることを重視しました。

また、1回遊んで終わるのではなく、「もう一度やってみたい」「次はもっと高い点を取りたい」と思えるゲーム性を取り入れることで、展示室を訪れるたびに新しい発見や学びにつながる体験を目指しました。

歴史・文化財を「難しいもの」ではなく、「楽しみながら触れられる身近なもの」へ。

それが、今回の制作で私たちが大切にしたことです。